最近リードさんという方と話していたんだけど『結婚指輪を精液で汚される』シチュエーションが好きらしいと聞いた。コンドームの先に指輪を入れて間男とセックスするとか、舌の上に指輪を載せてそこに射精されるようなバリエーションがあるらしい。
僕はあまり精液で汚すようなシチュエーションは詳しくなく、そんなのがあるんだ、と感心したのだった。
そういうシチュエーションは、NTRとしては結構頻出らしいのだが、実際にタグとして指輪が設定されていることは少なく、探しづらいのだそうだ。性癖がニッチになればなるほど、単純な検索だけではどうにもならなくなってくるのだろう。
愛好家が集まって、何か名前を決めてしまえばいいのかもしれないなあ、みたいなことを思ったけど、言うは易しで考えようとしてもいい名前は思いつかなかった。新しいジャンルが生まれる時、どこかで誰かが決めているはずで、改めて考えてみるとすごいことだなと思った。
で、その話を聞いてから、描いたほうが性癖の良さが分かるんじゃないかな、という勉強目的で、漫画のフィニッシュのコマをそれにしてみたのだった。チン負け的にも「汚す」という表現はよくあるので、NTRとチン負けという自分の趣味の共通項を括り出すという実験目的もあった。結局自分が描きたいものを描いただけで「リードさんの言ってるのはこう言うことでは多分ないんだろうな…」とは思いつつ。
でも実際描けば抜けたし、次も描いてみたくはなったので、とにかく描いてみるのは大事だなと思ったのだった。
精液で汚す、というのは、精液そのものに興奮するというのもあるし、象徴的な意味もあるのだろう。汚す対象は何があるのか。カップルの積み上げてきた関係を間男の精子で汚す。夫以外を知らない妻の純潔を汚す。二人の思い出の場所でセックスして、記憶を汚す。精神を汚して堕とす。幸福な家庭の象徴である指輪や二人の写真を汚す。食卓や夫婦のベッドを汚す。
海外のcuckoldものだと、妻の膣内に射精された間男の精液を、夫が舌で綺麗に舐めとるというシチュエーションがよくある。汚されたものを綺麗にするという感じもあるのだろうか?(ケガレ概念って日本特有だっけ?)
あと、体に落書きするとかも、汚されてるみたいなところがあるのかなあ。あまりシチュエーションのバリエーションを沢山知っているわけではないんだけど、汚しの枠で理解できることは結構ありそう。
NTR、自分はどちらかと言うと、マゾいじめ的な部分や、ヒロインが開発されて性行為に没頭して気持ちよくされてしまうところで興奮することが多いけど、汚しも確かにNTRの軸の一つだと思う。良いNTR漫画は軸を複数持っているのかも知れない。特にテラスMCさんの漫画とかはいろんな軸で抜けるように作られているように見えるし、相当研究したのではないかなと思う。読者としてもNTR性癖を全方位に極めたら全コマで抜けるようになるかもしれない。そうしたらもう向かうところ敵なし、最強だよね…。