自分の創作は、同時に二人を愛せる人がいても良いのだと、その肯定を描いているつもり。
現実味という点でなかなか自信が持てないところもある。実際ポリアモリーの話題が出た時に「自分はポリアモリーだと思ったけれど、嫉妬はするからポリアモリーではなかった」といったように、定義からすると簡単に存在するようなものではない、といったことを聞いたりした。
まあ現実はさておき、それが好きなので描く以外ないのだけど。
昔のBL, GLには「禁断の」という枕詞が付いていた。それがなくなったのは本当によかったと思う。
この点、知人とはまだ議論になったりする（禁断だからこそ良いのだ、と言われる）。それはまあそういう楽しみ方もあると思うのだけど、ファンタジーとして描くより正面から向き合いたい気持ちがある。だって、同性愛者は現実にいるし、彼らは「禁断だからこそ同性愛は最高！」なんて思っていない。彼らはマジョリティからのお墨付きが欲しいとも思っていない。
ただ「彼らが確かに存在する」ということを示す創作を作ることには価値がある。実際「禁断の」というラベルはほぼ使われなくなった。
色んな形の関係が存在することに、いちいち良いとか悪いとか価値判断をせず、ありのままに描写する、というのが、人生の多様性を肯定するということなのだと思う。
ポリアモリーについて、ファンタジーを超えたものが果たして描けるのか。自分の向き合い方が試されていると思う。